五条橋の西に渡ったあたり、高瀬川に沿った〔いけ亀〕という料理屋の二階の奥座敷では、猫鳥の伝五郎が、牛滝の紋次に助力を請うていた。「兄貴と親分の敵をとってやるのだ」 平蔵に捕らえられた虫栗の権十郎一味と女賊お豊(『艶婦の毒』)、その仇をうつべく、伝五郎は四百両もの金を用意して、腕のたつ刺客を雇おうというのである。 (時代小説)監督/吉田純子・編集/三好達也_林岳史
兇剣

- 著者:
- 池波正太郎
- 朗読:
- 三好翼
- 出版:
- ことのは出版株式会社
- 収録:
- 2:10:30