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寒い寒い冬の初めのある日、旅立ちの日がやってきました。 今日は、いちょうの実たちが母親のいちょうの木のもとを一斉に離れる日です。いちょうの実の一つ一つが、それぞれに夢を抱いて旅立ちの時を待ちます。 ある者は冒険を夢見て、ある者は不安に押し潰されそうになり、ある者はあわてて準備を整え、そしていよいよ朝日がその時を告げるのでした……。
ことのはレビュー:
いちょうたちが旅立ちの日を迎えます。ある者は悲しみある者は…… 親子の情愛と世間へ出て行く子どもたちの心理をやさしく描いています。 自然をモチーフに親子の情愛を描いた、宮沢賢治の人間味あふれる一作。賢治作品を読み続ける渡部龍朗が、あたたかくも賢治らしい宗教観なども反映されたユニークな作品を、やさしく聞き応えある一編にしあげてくれました。
宮沢 賢治( Miyazawa Kenji ) 1896-1933 詩人・童話作家・作詞家。戸籍上は宮澤賢治と表記。 生前に刊行された唯一の詩集として『春と修羅』、同じく童話集として『注文の多い料理店』がある。 しかし、これら以外にも、遺稿として発見された完成度の高い作品が、死後多数発表されている。それらには、童話『銀河鉄道の夜』、『風の又三郎』、『グスコーブドリの伝記』などがある。(wikipedia)
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