旧制高校生である主人公が、孤独に悩み、伊豆への一人旅の途中旅芸人の一座と道連れとなる。一座の一人であった純真な踊り子へ抱いた想いは、孤児根性でゆがんだ主人公の心をあたたかくときほぐしてゆく。
醜悪な現実をえぐるものが多い川端作品の中で、珍しく清涼剤のように爽やかな叙情が漂う美しい青春の譜である。
ことのはレビュー:
湯ヶ島・天城峠を越えて下田に向かう旅を芸人一座と道連れになった、孤独に悩む少年の、淡い恋と人間的成長を旅情豊かに描く。
オーディオブック「奥の細道」ほか、「木を植えた人」を聴くプロジェクト」など舞台活動でも活躍中の榊原忠美氏の落ちついた、朗読をお楽しみください |