昨日WWDCでiTunesが終了との報道がなされました。

一つ時代の終わりだなあとしみじみと思いました。

 

オーディオブックはiTunesから始まりました。

 

もちろんそれ以前に朗読CDやカセット文庫、小規模な朗読のデジタルコンテンツはありましたが

デジタルコンテンツとして、日本向け、商業用コンテンツとしてのオーディオブックの枠組みを作ったのはiTunesが最初でした。

2005年8月のiTunes Storeオープンの少し後でした。

その後10月での日本でスティーブによるキーノートスピーチがありましたが

記憶が確かなら最初のトピックはサービス開始一ヶ月で何億曲のダウンロードがあった。

提供楽曲数がこれだけ増えた!

3つめのトピックで日本にもオーディオブックのライフスタイルが来た、そして数万冊のオーディオブックを用意した

というのが来ました

会場内の来場者プレゼントはアップルロゴ入りボールペンとハリーポッターが聞ける専用のiTunes gift cardでした。(英語版)

4つめのトピックスがエイベックスなど日本のレコードレーベルとも順調に契約が進んでいるという話だったので

いかに大きく扱ったかわかるかと思います。

 

ただし、笑えたのが数万冊のオーディオブックのうち日本語のコンテンツは合計しても50タイトルぐらいでした。

NHKサービスセンターさんの英語と落語、アルクさんの英語、そして当時の私たち(所属会社はことのは出版ではありませんが)文芸作品だけでした。

 

2005年から今14年後の未来 日本語のオーディオブックは順当にそして大きく増えました。数十万タイトルといってもいいのではないでしょうか?

 

しかし、スティーブが話していた、新しいライフスタイルを定着させる。文化を届けるというところではまだまだ道半ばだなあと思わず振り返りました。

 

プラットフォーマーはいくつかオーディオブックでも利益出せるような仕組みができてきつつありますが

私たちのようなコンテンツプロバイダ(コンテンツ出版社)はいい作品をつくって資金回収して利益出して、またいい作品をつくる

という流れと枠組みはまだまだ見えていません。

 

やっぱりいい物、情熱を捧げられる物作りたいですね。

(人生は短いんだ!テンションの上がらないことに力を使っている暇はない by 宇宙兄弟 著:小山宙哉)

 

私がiTunesにオーディオブックを載せたいという話をappleから聞いたのは2004年暮れぐらいだったと思います。

そこから始まった黎明期から15年 長いようでやっぱり短い(平成の半分の期間)オーディオブックの歴史

道半ば、さあこれからです。皆様のご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます

 

iTunesの終わりとともに個人的な備忘録として残しておきたいと思います。

 

ありがとうiTunes そしてスティーブ・ジョブスと初代Audible日本支社社長様 あなたたちがいなければ今の日本にオーディオブックの

文化はありませんでした。

 

令和元年 6月4日 ことのは出版株式会社 代表取締役 野村 香久 (文責)

 

 

注 Appleからオーディオブックの販売がなくなくなった訳ではありません。iPhone、iPadなどはiBooksの一カテゴリとして販売されています。Macからは、しばらくはミュージックのカテゴリで販売されていくと思います。一応残ってました。オーディオブックもApple musicありでいいじゃないでしょうか?Apple様 ご検討お願いします。