江戸時代の経済を物語と一緒に学べる山本一力代表作

損料屋喜八郎始末控え

著:山本一力

朗読:吉田健太郎
制作:ことのは出版
朗読時間530分。

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上司の不祥事を肩代わり

し職を辞めた喜八郎が始めたのは長屋に住む庶民たちへの小銭貸し
「損料や」だった。同心から刀を捨て苦しむ庶民のため波瀾万丈な人生を
時代小説の名手である山本一力が江戸の情緒と経済を痛快に描いた「損料屋喜八郎始末控え」が朗読作品で登場!

あらすじ

上司の不始末の責めを負って同心の職を辞めることになった喜八郎。
喜八郎は長屋住まいの庶民相手に鍋釜や小銭をかす「損料屋」を始めた。
元上司の与力の秋山や深川の仲間達と力をあわせて巨悪な札差と息詰まる頭脳戦を繰り広げていく・・・。

山本一力

転職に転職を重ね、辿りついたのが時代小説作家でした。
中学3年生の時に新聞配達をしながら高校に通っていました。
卒業後はトランシーバー会社で品質管理、広告宣伝、デザイナー、コピーライターなど、
様々な職業を経験しています。
46歳の時に事業の失敗で2億円の借金を返済するために作家になることに決めたそうです。
見事第77回オール讀物新人賞を受賞しデビューをしました。
そして2000年に「損料屋喜八郎始末控え」を初の単行本として発売。
その後の2002年「あかね空」で第126回直木賞を受賞しました。
現在でも多数の連載を持つ人気作家です。

吉田健太郎

 その他の朗読作品はこちら。
半七捕物帳」   著:岡本綺堂
夢見通りの人々」  著:宮本輝

損料屋とは

現代ではレンタル業は当たり前のように存在しますが、
江戸時代にも名前は違えど「損料屋」というレンタル業者がいました。

損料屋では浴衣、布団、手ぬぐい、
冠婚葬祭で使う様々な用品などを取りそろえていました。
江戸時代では家事の多さや、長屋の部屋の狭さからあまり物をもたない生活をしていたそうです。
物を持たない生活スタイルであったため損料屋が繁盛したのでしょうね。


ところで、知っていましたか?
これは豆知識でもあるのですが、損料屋での主力商品ご存じでしょうか?


主力商品はなんと「ふんどし」です!
びっくりですよね。
今の時代だったらセールでなくてもブランドにこだわりがなければ
高いものでもない印象ですよね。

しかし江戸時代はふんどしがとても高価な物でした。
一般的なサイズの6尺ふんどしが250文もしたそうです。
今のお金の価値に例えると5000前後といったところです。
下着にこだわりを持っている人を除けば「下着一着にこんなにお金かけられない!!」
と購入を躊躇してしまいますよね。

ふんどしをレンタルするお客様は足軽など、下級の武士が多かったそうです。
身分の低い武士にとってはとてもとても高価な物だったそうです。

では気になるレンタル料ですが、
借りる→汚れたふんどしを返す→新しいふんどしを借りる
これに支払う金額は60文だったそうです。
だいたい1200円ですね。

全然安くないですよね!?
4回〜5回レンタルしたら新品が買えてしまいます。
じゃあなんでレンタルするのか!?

ここが江戸時代の面白いところで、
簡単に結果を言うと、武士が自分でふんどしを洗うのが屈辱的だったからです。

ふんどしのレンタルビジネスが繁盛していたのはふんどしが高かっただけではなく、
度独身男性が多かったため、と言われています。

江戸の街では男女の比率が男100に対して女性は55程度しかいなかったそうです。
江戸という街が人工的にに作られた都市であったため、労働者が流れ込んできました。
労働者の他に参勤交代で地方から来た人など様々な理由でみんなが江戸に集まってきました。
圧倒的に女性の数が少なく、独身男性があふれかえっていたそうです。

独身であるということは炊事洗濯など全てを自分でこなさないといけませんよね。
しかし!武士にとってふんどしを自分で洗うというのはとても屈辱的だったのです。

選択は基本的には共同の井戸脇でするのですが、
大の男が女性達に交じって洗濯をするのは耐えがたい屈辱だったと言われています。

しかし損料屋に持って行けば代わりに洗濯をしてくれて綺麗なものがまた借りられるのです。
手間賃と屈辱料だと思えば安い!?のではないでしょうか・・・。

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損料屋喜八郎始末控え

著:山本一力

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