著者:
芥川龍之介
朗読:
榊原忠美
出版:
アイ文庫
収録:

掲載日 ジャンル:

商品紹介

「ある日の暮方の事である。一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた。……」生き惑う下人が羅生門で見たものは――。

黒沢明監督作品のモチーフともなった、生き延びることの凄まじさを描いた芥川龍之介の名編を、2つの趣向で用意しました。

まずはドラマ形式で。俳優、田島令子と後藤敦が熱演。人のモラルが壊れていく様を怖いと感じてしまうところまで入っての朗読。女優 田島玲子の老婆役の部分は必聴です。

そしてシンプルな朗読を榊原忠美が。淡々とした中に鬼気迫る空気を醸し出し、作品世界を余すところなく表現します。

最近では個人のモラル、会社のモラルなど改めてモラルを問う機会が増えています。今一度、この名作を聴いて「モラルの線引きは誰がするのか?」

自分自身に問いかけてみてはいかがでしょうか

wikipedia

作品 羅生門

著者 芥川龍之介

朗読者 榊原忠美

朗読者 後藤敦

朗読者 田島令子

芥川龍之介賞(※通称 芥川賞)

羅城門(※羅生門のモデル)

ライターズレビュー

こんなにも違うのか。

どちらもまったく同じ小説。

でも、違う。

聴覚だけに訴えてくるところも同じ。

でも、違う。

芥川龍之介の『羅生門』と黒澤明の『羅生門』ほどちがわないが・・・って、それは当たり前か。あれはもう話の筋が違う。

 

『羅生門』にでてくるのは3者。下人と、老婆と、作者――語り手。

聞いていると、読んでいる時の、物語をよんでいる俯瞰する目ではなく、下人か、老婆に憑依してしまう。でなければ語り手の横にいて雨と暗闇に包まれた羅生門を覗きこんでいる心地になる。

何故かはわからない。

息を詰めてしまう。

 

これを聞いた人は、文章の『羅生門』を読まずにはいられないのではないか。

「読者」に戻るために?

・・でなければ、自分の『羅生門』を創るために。

 遺書

(前略)

わが子等に

一人生は死に至る戦ひなることを忘るべからず。

二従つて汝等の力を恃むことを勿れ。汝等の力を養ふを旨とせよ。

三小穴隆一を父と思へ。従つて小穴の教訓に従ふべし。

四若しこの人生の戦ひに破れし時には汝等の父の如く自殺せよ。但し汝等の父の如く 他に不幸を及ぼすを避けよ。

五茫々たる天命は知り難しと雖も、努めて汝等の家族に恃まず、汝等の欲望を抛棄せよ。是反つて汝等をして後年汝等を平和ならしむる途なり。

六汝等の母を憐憫せよ。然れどもその憐憫の為に汝等の意志を抂ぐべからず。是亦却つて汝等をして後年汝等の母を幸福ならしむべし。

七汝等は皆汝等の父の如く神経質なるを免れざるべし。殊にその事実に注意せよ。

八汝等の父は汝等を愛す。(若し汝等を愛せざらん乎、或は汝等を棄てて顧みざるべし。汝等を棄てて顧みざる能はば、生路も亦なきにしもあらず)

(以下略)

 

芥川龍之介全集〈第23巻〉日録・講演メモ他

芥川龍之介 遺書 – 青空文庫 でも読めます。

リスナーズレビュー

部活(演劇部)の参考になるかと思って聞きました。昔、教科書にのっていたのを読んでいたけど、こんなに怖い話だと思っていなかったです。(大学2年生 女性)

おもしろい試みだと思った。自分は朗読のほうが好きだが、ドラマ形式のほうが入り込みやすいかもしれない。(50代 男性)

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芥川龍之介 -Yahoo!百科事典

羅生門 (1950年の映画) – Wikipedia

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