二十歳の私が、高等学校の制帽をかぶり紺絣の着物に袴をはき学生カバンを肩に、高下駄をはき天城の坂道を登って行った。私の期待通り、その峠の茶屋で旅芸人の一行が休んでいた。私は「下田まで一緒に旅をしたい」と思い切って言った。
伊豆の踊子

- 著者:
- 川端康成
- 朗読:
- 小川道子
- 出版:
- ことのは出版株式会社
- 収録:
- 1:07:42
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掲載日 ジャンル:文芸作品