- 著者:
- 川端康成
- 朗読:
- 榊原忠美
湯ヶ島・天城峠を越えて下田に向かう旅を芸人一座と道連れになった、孤独に悩む少年の、淡い恋と人間的成長を旅情豊かに描く。
オーディオブックのことなら名作・名著を文芸から一般・学術書まで提供することのは出版オーディオブック。日本の心シリーズ、文豪、時代小説など脳を健康にするオーディオブックを揃えています。
湯ヶ島・天城峠を越えて下田に向かう旅を芸人一座と道連れになった、孤独に悩む少年の、淡い恋と人間的成長を旅情豊かに描く。
「島村は私ではありません。男としての存在ですらないようで、ただ駒子をうつす鏡のようなもの、でしょうか。・・」川端文学の結晶
高等学校の制帽をかぶり紺絣の着物に袴をはき学生カバンを肩に、高下駄をはき天城の坂道を登って行った。私の期待通り、その峠の茶屋で旅芸人の一行が休んでいた。
鎌倉円覚寺の茶会で、今は亡き情人の面影をとどめるその息子、菊治と出会った太田夫人は、お互いに誘惑したとも抵抗したとも覚えはなしに夜を共にする……
結婚したものの、結婚に罪悪感をいだく菊治はーー 川端康成の代表作『千羽鶴』の続編として書き始められたものの未完に終わった、生々しく、清冽な、うつくしい物語。
本因坊秀哉名人に若き七段が挑んだ、名人の引退碁を観戦した川端康成は深い感銘を受け、観戦記者の視点での小説を描き上げた。観戦記としても、小説としても、逸品です。
美しい女を見かけると、その「魔性」に惹かれて後を追ってしまう銀平。職を失ってもその奇行は止まらない。・・三島由紀夫により「華麗な暗黒小説」と評された異色作。
【スキマ時間に聞く文豪の世界】ノーベル賞受賞作家として世界に名高い川端康成の、この繊細な原文をそのまま堪能できるのは、日本にうまれた贅沢のひとつといえるだろう
三島由紀夫が「熟れすぎた果実の腐臭に似た芳香を放つデカダンス文学の逸品と激賞した川端康成の傑作。